はじめまして、桃ノ木です。
イタリア渡航の準備の中で、私が個人的に最も大変だと感じたのがVISA(ビザ)申請でした。今回は、実際の経験をもとに、必要書類、VISA申請予約についてお話ししたいと思います。
これから申請をされる方の参考になれば嬉しいです。ぜひ最後までご覧ください。
次回は、実際にイタリア大使館で申請を行った際の状況についてご紹介する予定です。
【注意】
こちらは、「2025年6月」に「語学留学用」のVISA申請を「駐日イタリア大使館(東日本管轄)」で行った際の状況を、当時の経験に基づいて共有するものです。
申請時期や留学の目的、また在大阪イタリア総領事館(西日本管轄)での申請などにより、必要書類が異なる場合があります。さらに、VISA申請に必要な書類は頻繁に変更されるため、実際に申請される際は、必ずご自身で大使館または総領事館が発信している最新情報をご確認ください。
VISA申請に必要な書類について
必要書類の準備は、できるだけ早めに始めることをおすすめします。
自分で用意する書類のほかに、イタリアの留学先に準備してもらう書類もあります。これらは基本的に原本の提出が必要となるため、イタリアからの郵送が必須です。
ただ、日本とは違って、依頼して数日で書類を用意してもらえるわけではありません。私の場合は、書類を用意してもらうまでに約2週間かかりました。
さらに語学学校からは、「国際郵便では発送から早くて2週間、遅いと1ヶ月以上かかる場合がある」と案内されました。VISA申請日まで2週間を切っていたため、私はより確実かつ早く届くよう、国際宅配便のDHLを利用して送ってもらいました。DHLでは、発送から約1週間で無事に到着しました。
どんなに順調に進んでも、必要書類が揃うまでに最低でも1ヶ月はかかると考えてVISA申請の予約をすると、焦らずに済むので気持ちも楽ですし、おすすめです。
- ・申請書類のチェックリスト
-
チェックリストは、イタリア大使館の公式ホームページからダウンロードできます。記載内容に基づいて書類を揃え、申請時にはこのチェックリストもあわせて提出しました。チェックリストの1枚目中段には「必要書類全て(A4・縦サイズ)を以下の順番でご用意ください。」との注意書きがあります。印刷サイズや書類の順番など、間違えないように注意しましょう。
- ・VISA申請用紙(D)
-
申請用紙は、イタリア大使館の公式ホームページからダウンロードできます。
記入方法が不明な箇所を未記入のまま提出すると、印象が悪くなる可能性があります。確実なのは、事前にイタリア大使館へ問い合わせて確認することです。
私の場合、最後の署名欄の記載方法が分からなかったため、ローマ字のサインとパスポートと同じサインの2種類を用意し、現地でどちらを使用するか判断してもらいました。結果としてパスポートと同じサインの申請書を提出しました。
同じ書類を複数枚用意するのが難しいという方は、付箋などに自身の考えた記入内容を記し、「記入する意思はあるが、内容に自信がないため直接の記入を控えている」ということを示す形でも良いかもしれません。 - ・近影カラー証明写真
-
証明写真は、横35mm × 縦45mm、背景は白で、1枚必要です。
私が証明写真機で撮影した際は、「パスポートサイズ」という名称で表示されていました。 - ・パスポートの原本とそのパスポートのメインページのコピー
-
パスポートは、帰国予定日(VISA失効日)より3ヶ月以上の有効期間があり、未使用のページが2ページ以上残っているものが必要です。
私は白黒コピーを提出しましたが、特に問題はありませんでした。不安な方は、カラーコピーを用意することをおすすめします。 - ・イタリア滞在許可証を持っていた場合は、そのコピー
-
私はイタリア滞在許可証を所持していなかったため、提出はしませんでした。申請窓口で所持の有無を確認されましたが、持っていないことを伝えたところ、特に問題はありませんでした。
- ・住民票の原本
-
大使館の所轄行政区域に継続して直近6ヶ月以上居住していることが証明できる、直近(1ヶ月以内)に発行されたものが必要です。(所轄行政区域の詳細については、イタリア大使館の公式ホームページをご確認ください。簡単に言うと、東日本在住の方は大使館、西日本在住の方は領事館が担当です。)
私はVISA申請の直前に転居していたため、前住所の自治体で発行してもらった住民票もあわせて持参し、2通提出しました。 - ・イタリアでの居住に関する書類
-
賃貸契約書、寮の入居証明書、ホームステイ先からの受け入れ承諾書などの書類が必要です。これらの書類には、貸主の電話番号およびメールアドレスが明記されていることが必須条件となります。
私は語学学校へ依頼して、書類を用意してもらいました。
- ・留学資金が確認できる書類
-
自己資金の場合は、資金が入っている銀行口座の通帳(過去6ヶ月にわたり安定した資産状況が確認できるもの)およびそのコピーが必要です。オンラインバンキングを利用している場合は、過去6か月分の取引履歴および残高証明書の提出が求められます。
親が資金提供を行う場合は、以下の書類が必要です。
・所定の保証書(チェックリストと同じページからダウンロード可能)
・親の実印登録証明書
・保証人名義の銀行口座の通帳(過去6か月にわたる資産状況が確認できるもの)およびそのコピー
・保証人のパスポートのコピー奨学金を受給している場合は、奨学金発給証明書の提出が必要です。
私が留学予定の語学学校に「安定した資産状況」とは具体的にどの程度か、確認したところ、「毎月の家賃と生活費の合計 × 留学月数分」が目安とのことでした。
- ・入学許可書の原本とそのコピー
-
授業内容、レベル、授業時間数、期間が明記されているもので、レターヘッドに印刷し、校長の署名のある正式なものが必要です。
私は語学学校へ依頼して、書類を用意してもらいました。
- ・教育機関として認可されているのがわかる書類・経営母体の登記簿謄本
-
・国、州などにより教育機関として認可・登録されていることがわかる書類
・経営母体の登記簿謄本(商工会議所に法人登録されている場合)私は語学学校へ依頼して、書類を用意してもらいました。
- ・学校への支払いが完了していることを示す書類
-
私は語学学校に支払った際にもらった領収書を提出しました。
- ・海外傷害保険証書の原本とそのコピー(英語で記載されているもの)
-
滞在の全期間をカバーする、医療費の項目が最低30,000ユーロ相当の、イタリア/ヨーロッパで有効な海外旅行保険です。病院での治療、緊急治療、母国への送還(死亡の場合も含む)が含まれていることが必須となります。
- ・申請料
-
日本人は申請料不要ですと窓口で案内がありました。
- ・語学力を証明する書類(チェックリストに記載はないが必要だった書類)
-
私は日本で通っていた語学学校から受講証明書を発行してもらいました。
語学学校からは「チェックリストには記載されていませんが、近年求められることがあるので、提出を求められたら出すように」と言われていたため持参したところ、実際に申請窓口で提出を求められました。
- ・前のパスポートのコピー(チェックリストに記載はあるが不要だった書類)
-
語学留学用チェックリストの4-2に「前のパスポートのメインページ、ビザ、入国・出国スタンプのページのコピー」と記載があったため提出しましたが、申請窓口で「語学留学の場合は不要」と言われ、返却されました。
VISA申請の予約について
VISA申請は完全予約制となっており、イタリア大使館の予約ページから手続きを行います。
この予約ページは日本人のVISA申請に限定されたものではなく、日本在住でイタリアへの渡航に際してVISAが必要なすべての方を対象としているため、予約枠はすぐに埋まってしまいます。
そのため、VISA申請に必要な書類がすべて揃ってから予約を取るのではなく、書類が揃う見通しが立った段階で、できるだけ早めに予約を取ることをおすすめします。
私自身も1週間ほど空き状況を毎日チェックして、ようやく予約を取ることができました。
予約枠に空きがない場合は下記のように表示されます。その場合は、時間をおいてこまめに予約ページをチェックしてみるとよいと思います。
語学学校の担当者から聞いた話によると、大使館の職員の方々は午前中にVISA申請者の対応を行っているため、予約枠は午後に追加されることが多いようです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回は、実際にイタリア大使館で申請を行った際の状況についてご紹介する予定です。